この研究は、COVID-19(新型コロナウイルス)に感染した後の回復時間と、どんな要因が回復に影響するかを調べたものだそうです。
研究の背景
- COVID-19に感染した後、長期間症状が続く「ロングCOVID」と呼ばれる状態があります。これは個人や社会に大きな負担を与えます。
研究の目的
- COVID-19に感染した後、どれくらいの時間で回復するかを調べ、回復に影響を与える要因を見つけることが目的です。
研究の方法
- この研究は2020年4月から2023年2月まで行われ、1971年から続く14の研究に参加している18歳以上の大人を対象にしました。
- 参加者は自己申告でCOVID-19に感染したと報告しました。
主な結果
- 4708人の参加者のうち、約22.5%(約5人に1人)は、感染後90日以内に回復しませんでした。
- 回復するまでの平均時間は20日で、ほとんどの人が8日から75日の間に回復しました。
回復に影響を与える要因
- 良い影響:
- ワクチン接種: 感染前にワクチンを接種していた人は、90日以内に回復する可能性が高かったです。
- オミクロン株の感染: オミクロン株に感染した人は、初期の感染者よりも早く回復しました。
- 悪い影響:
- 女性: 女性は男性よりも回復が遅れる傾向がありました。
- 心臓の病気: 感染前に心臓の病気があった人も回復が遅れました。
その他の要因
- 年齢や教育レベル、喫煙歴、肥満、糖尿病、腎臓病、喘息、抑うつ症状などは、回復に大きな影響を与えませんでした。
結論
- 5人に1人以上がCOVID-19感染後3ヶ月以内に回復しませんでした。女性や心臓の病気がある人は回復が遅くなりがちですが、ワクチン接種やオミクロン株の感染は回復を早める効果がありました。
PMID:38884994